あの時、志木とまともに話したのは泉だけだ。
俺なんて吹っ飛ばされただけ。

そしてしっかり言い返したのも泉だ。


だから、あの時のストレスは半端なかったと思う


「志木さんって、まじで、杏のなんだろう」

「……わかんねぇけど、あれは、杏を女として守ってるだろ」


俺でもわかる
あぁ、この人、杏が好きでたまんねーんだなって。
でもなんだか、恋人のような感じもしない。

杏から感じるのは、家族愛って感じだ。


まぁ、起きて杏が、2人の拳を受け止めていたときは、まじでびびった。ちょっとちびるかと思った。

あんな気迫の2人のところへ飛び込めるのは、ほんと杏くらいだよ


ひと蹴りで男をぶっ飛ばした


もうな、俺ももっと強くなんねーとな。って最近毎日思ってる



「杏は、どこから聞いてたんだろう」

「さぁな。あいつ割と寝たフリすること多いから」


1番初めの寝たふりは、杏を烈火に入れようと、杏の家に行った時だ。

俺らの話を聞いて、寝たふりしながら泣いてた