知らんよ


あたしそんなん知らん



「あの女はもう、逃げられない所まで来てるんだよ」



苦しいよ


「あ、杏!!」
「大丈夫!?」

倒れる寸前で、二人に体を抱きとめられる。




この後は声だけぼやっと聞こえてた


「おい、泉!それ以上やったら、本当にそいつ死んじまうぞ!」


「そうだよ!今は杏を病院に連れて行くのが先だ!」


「はははは!愉快だな。楽しめましたよ、ほんと。さぁ、俺を手にかけろよ。同じ犯罪者として生きよう。あの女を犯そうとしたのは俺だ。
あの白い肌も、あの女の匂いも、反応も…泣き顔も、最高だったよ


むかつくだろ?殺せよ」



「やめろって!」

「はなせ!」

「誰がお前を犯罪者になんてするか!落ち着けよ!杏をみろよ!!!!」



少しの沈黙の後、水瀬は舌打ちをした



「もう少しで殺したのに。つまんねーの。はは」


自分を殺させようとした水瀬は狂っている
朔が必死に泉を止めていた。

響はあたしを支えてくれた


ごめん



「…みんな、ごめん」



頬に温かいものがつたい、あたしの意識は無くなった




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