「今の杏ちゃんの状況とぴったりじゃん!」
「どこが?」
「泉先輩、杏ちゃんの事が好きだよ。見てたらわかる!」
「??そら好きなんは知ってるよ。あたしもみんな大好きやし。これで好かれてなかったら、泣くわ」
「その好きじゃなくて、恋の方だよ!」
「ないない。ただほんまに仲間ってだけ。紗羅ちゃんの好きな、なに?携帯小説?とはまた違うの」
そんな事ないのになーー
ぶーぶーと紗羅ちゃんは拗ねている
本気でそういう風に見てないというか、なんというか…
2年後のことを思うと、そんなことを考える気にもならないというか
「じゃあさ!初恋教えてよ!」
「初恋ー?あぁー……歳上の人好きやった」
「え??何歳の時!?」
「13?かな」
「なんなのその出会い!気になる!先生とか?」
目をキラキラする紗羅ちゃんの期待には答えれなさそう…
「何してるか知らんけど、すっごい強かってん!」
きっとあれは、あの当時関西をまとめていた、チームの人だろう
ものすごく強くて、ものすごく漢で……カッコ良かった



