「ふーん、心配ねぇ。

まっでも俺も気になってるんだよねぇ。

なかなかのイケメン救命士だったし、晒名が顔を赤くする相手なんて初めてみたからね。

俺の恋敵になりそうだから誰だか教えてよ、愛美ちゃん」

ニヤリと笑う目の前の高木先生は、私が入局してからずっと私を口説いてくるが、チャラいキャラの彼の言葉は本気か冗談なのかよくわからなくて、私は後者として受け止めて冷ややかな目でいつも受け流している。

相変わらず目を細めて鋭い視線を向ける大翔に私は毎回逆らうことなんてできなくて、もう一度ため息をついて重い口を開いたのだ。