はるとはメモ用紙に自分の携帯番号を書くと他の隊員と会話をしていた私にスッと差し出した。

「ゆっくり話がしたい。今日は戻れば上がりだから都合がつくときに電話ほしい。

まっ連絡くれなくてもまた必ず俺たちは出会えるよ。

縁があるから絶対にまた必ず俺たちは会えるから」

まっすぐな瞳に私の頬はかっと熱くなる。

話をしていた隊員はため息をつき

「こんなところで口説くな尾作」
と彼をたしなめ咳払いしてまた私と搬送患者についての話を始めた。

嬉しそうに私を見つめる視線と、睨むようにこちらを見ている大翔の視線を感じて私は二人の視線に気づかないふりをして隊員との会話に集中した。