一瞬、何を言われたのかわからなかった。
桜井さんは私の肩を抱き、
「大丈夫。顔だけ簡単にカメラにおさめるだけだから!」
と言って制服のポケットからスマートフォンを取り出した。
「やめて……!」
慌てて両手で顔を覆う。
「あんたの写真、いろんな友達にばらまいてあげる!『好きな男の子に近づけると、簡単に誘惑しちゃう悪い女』だって教えてあげるの」
桜井さんは嬉しそうにそう言い、私の両手を無理やり剥がそうとする。
バランスが取れなくなり、私は倒された。
倒れた拍子に両手を床についてしまった私。
そんな私に馬乗りになった桜井さんはとても嬉しそうな表情で、
「みんなに嫌われればいい!誰もあんたのことなんて好きにならないんだから!」
とスマートフォンを私に向けた。



