外階段までやってきた。
「うわぁ、久しぶりにきたけれど、さっむいねー」
小谷さんはそう言って、階段に座った。
私も隣に座る。

「昨日、ちゃんと告白した」
落ち着いた声で、小谷さんは言った。
「横峯くんに好きだって、伝えたよ」

私は黙って、小谷さんの顔を見つめた。

「ちょっとぉ、そんな顔しないで!」
可笑しそうに小谷さんが笑いだす。
「大丈夫だよ、振られたに決まってるじゃん!」

え?

「私は付き合えるなんて思ってなかったよ。まぁ、ちょっとだけ彼女になれたらなぁっていう願望はあったけどさ」
「……」
「知っているもの。横峯くんが誰が好きなのか。ずっと見ていればわかる」
「え!?幸人くんって、好きな人がいるの!?」