メリーゴーランドは空席

「え……、べつにいいけど」
桃川さんがそう答えてから、
「何!?やっぱりつらいの!?」
と私に不安そうな顔を向ける。

「ううん、そんなこと……」
と言った私の言葉を遮り、
「いや、マジで心配だから今日は悪いけど帰してくんない?」
と幸人くんが早口で言った。
桃川さんはまだ不安そうな表情で、
「わかった。お大事にね!!」
と言ってくれた。



幸人くんと学校を出た。
「……いいの、かな?サボっちゃったみたい」
と呟くと、
「今日は帰ったほうがいいよ。葵、すげー顔色悪いよ?家まで送るから一緒に帰ろう」
と幸人くんは優しい声で言った。

「それにさ……」
幸人くんがうつむいて、小声になる。
「何?」