衣装係のみんなでカラオケ店にやってきた。
「今日は横峯と帰らなくていいの?」
カラオケ店の個室に入った時、桃川さんに聞かれて「えっ!」と声が裏返った。
「何、みんな知ってるし。付き合ってんでしょ?」
三木さんはこれから歌う曲を検索しながら、何でもないような口調で言う。
「付き合ってない」
私は顔が赤くならないことを願いながら、事実を言う。
付き合ってない。
私は好きだけど。
「え!?」
そこにいたほとんどの人が驚いた顔になる。
「付き合ってるって思うよねぇ」
安堂さんがニヤニヤ笑う。
「え、本当に付き合ってないの?」
三木さんはまだ信じられない顔をしている。
「前に葵ちゃんに聞いたことがあるけど、その時も付き合ってないって言ってたしなぁ。本当だと思うよ?」
小谷さんが答える。



