幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。

「ちょっ……何するの?」

玲音は無意識のうちにやっているようだった。

押す力が強い。

「痛っ…………」

「………っ!?…………りり?」

やっと玲音は気づいたようだ。

「玲音!!急に何するの!?」

「ごめん……気付かなくて」

「いいから。とりあえず離してくれない?」

玲音はハッとしてベッドから降りた。

そのまま窓側に行き、外を見ていた。

「……玲音?」

「俺さ、いつもの分じゃ足りないんだ」

玲音はぽつぽつ話し出した。