危害は加えないで欲しいけど、好きじゃない奴にキスするのは嫌だ。

「やだね。お前が何をしても関係ない。俺がりりを守れば良いだけだから」

「私なら香月さんをいじめることだって容易いのよ?」

「分かってるんだろうな?俺が本気を出せばお前ぐらいの魔女は追放出来るんだぞ」

「……くっ」

麗華は悔しそうに唇を噛んだ。

「分かったわよ。………キスは諦める。じゃあ、私の血を吸って」

麗華は自分のシャツのボタンを外し始めた。

「お前っ……何やって………」

「準備よ、分からないの?」

「やめろ。やめるんだ」

「嫌よ!玲音が私を見てくれるまでやめないっ」

「ごめんだけど。俺にはりりしか居ないから。りり以外見れないから」

「もう勝手にすれば。今頃、香月さんは静の食料なのよ」

静の食料ってまさか!

俺は走って階段を下りていった。

どうか、無事で居てくれ。