幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。

ベッドから下りたりりは

「寒っ」

と言って、腕をさすった。

俺は自分の上着を脱ぎ、りりに被せた。

「え、いいよ」

「寒いなら大人しく着とけ」

「ありがとう」

俺の上着を着た姿は言葉にならないぐらい可愛かった。

これが噂の彼シャツ?

いや、別に俺はりりの彼氏じゃねぇけど!

それにシャツじゃなくてパーカーだし。

それでも、丁度いいブカブカ感が可愛すぎる。

「玲音?」

萌え袖をして俺を見てくるのでもう耐えられなかった。

「お前が可愛すぎてやばいんだけど……」

「へ?」

りりは無自覚なのかきょとんとしている。