幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。

そろそろ戻ろう。

俺はりりがいる部屋に戻った。

「………玲音」

りりは夢の中で俺を呼んでいた。

りりの夢にまで出られるなんて幸せかもな。

「んー………」

りりが起き上がった。

「玲音」

「………気分はどう?」

「大丈夫だよ」

りりはいつもそう言う。

大丈夫じゃないときはしっかり言ってくれればいいのに。