幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。

俺は書斎に行った。

書斎にはあの本がある。

なぜか読まれた形跡があった。

まさか、りりが読んだんじゃ……。

それは無いよな。

俺にはこの字が読める。

この本と出会ったのは小学生の頃だった。

俺がりりを好きになった頃と同じぐらいの時。

書斎で遊んでいた俺はたまたまこの本を見つけた。

開いてみるとなぜか知らない文字なのに読めてしまった。

その本には入井家百番目の吸血鬼には呪いがかかると書いてあった。

俺は………百番目の吸血鬼だった。