幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。

「玲音………や、やめて………」

りりは力のない声を出す。

俺の気持ち分からないお前に拒否権はねぇ。

「れ、お………」

りりは気絶してしまった。

ちょっとやり過ぎだったかも。

りりをそのまま寝かせ、俺は立ち上がった。

りりの頭をそっと撫でて囁く。

「ごめんな………俺が口下手で」

俺が素直に気持ちを伝えられる奴なら、りりに迷惑をかけなかっただろうか。

こんな俺でごめん。

俺に血をくれてありがとう。