私は気絶していたようで気づいた時にはベッドで寝ていた。

まがまがしい雰囲気が漂っていて、居心地が悪かった。

家に帰りたいし、玲音に会いたい。

「………気がついたか?」

大雅くんは制服から悪魔が着てそうな黒の服に着替えていた。

黒の王子って感じでカッコいいな。

「ちょっと着替えてくれ」

「嫌」

着替えたら魔界の人になりそうだし、嫌だ。

「親父がお前に会いたいって言ってるんだよ」

「制服でいいじゃん」

「しゃーねぇなぁ」

大雅くんは私をひとり残して部屋から出ていった。

すぐに話し声が聞こえた。

「どんな子だ?早く見たいな」

「なかなか可愛いよ」

「そうかそうか」

大雅くんと誰かが話している様子。

徐々にこっちに近づいてる。