幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。

頭が追い付かず、フリーズしてしまった。

ん?

今、私………。

ばんっ。

大雅くんを思いっきり突き飛ばした。

「何………するの」

玲音以外の人とキスしちゃった。

「お前、無防備すぎんだよ」

それだけ言い残して歩いて行ってしまった。

大雅くんの姿が見えなくなると涙が溢れた。

玲音への罪悪感でいっぱいで胸が張り裂けそうだった。

私は部屋に戻って何度も口を洗った。

嫌なのに。

私のバカ。

こんな簡単にされるなんて……。