幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。

解散後、山崎くんと話した。

「何も危害を加えないでください」

「それはお前次第かもな」

何よそれ。

「ま、楽しみにしとくよ」

何が楽しみだ。

こっちは最悪だよ。

ロビーに行くと、玲音は椅子に座ってうたた寝していた。

待たせ過ぎたかな。

「ごめんね」

「ん?あ、りり」

「もう夕食だって」

「そっか」

名残惜しそうに言われて私も悲しくなった。