幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。

「どう?落ち着いた?」

「うん」

玲音は私の手を握った。

「安心するでしょ?」

私は思わず笑ってしまった。

玲音が必死に私を落ち着かせようとしてくれてるのが嬉しくて。

ドーーーーン!!!!

「きゃあ!」

さっきと同じぐらい大きい雷が落ちた。

「大丈夫だから、怖がらなくていいから。俺がいるだろ」

「……ひっく………ひっく」

怖い。

玲音がいてくれても雷が落ちると思うと怖くて怖くて。

「りり」

呼ばれて顔をあげると、ソファーに押し倒された。

「……んっ」

と思うとキスされてしまった。

「こうしてれば雷のこと忘れるだろ?」

「そうだけど………んっ」

玲音は私のためにここまでしてくれている。

強引だから嫌だけど、今日はいいかな。