幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。

「絶対に見ないでよ」

「分かってるって」

玲音のスマホのライトを借りて、急いで着替えた。

「リビングに行くか」

足元に気を付けながら、玲音とリビングに行った。

「座って」

ソファーに腰をかけると、玲音は私の後ろに回って髪を拭いてくれた。

「玲音………」

「りりは心を落ち着かせて」

大丈夫、玲音がいる。

だから怖くない。

雷なんて怖くない。

髪を拭き終えた玲音は私の隣に座った。