幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。

下校も一人でして、部屋に閉じ籠った。

なんなの?

私ばっかりこんな思いして。

玲音は反省するべきよ!

「りり」

いいとも言ってないのに玲音は部屋に入ってきた。

「だから、話聞けって」

「何よ」

「俺は麗華に抱きつかれたけど、すぐに引き離したよ」

え?

「俺には大好きな彼女がいるから裏切れないって言ったんだ」

「嘘?」

「本当だよ」

良かった。

玲音がそうしてくれて。

「お前なぁ、いっつも俺の話無視するだろ?そろそろ止めろ」

「ごめん……」

「代償は血でいいからな」

「はあ?………んぐっ」

そんなの聞いてないっての。

急に吸うなんて。

「………はぁ……んっ」

最近、玲音って本気で吸ってない?

前と全然違うし。