幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。

食堂に戻ると、明らかに機嫌が悪い玲音がラーメンを食べていた。

「遅い」

「ごめん」

「何してたの?」

「静くんと話してたりしたら遅くなった」

静くんに反応したのか玲音はますます不機嫌になった。

「何、静と仲良くなってんの?」

「そんなの私の勝手だよ」

玲音は時々、理不尽なことを言ってくる。

「お前の彼氏は俺だろ」

そんなこと知ってるよ。

それなら玲音だって!

「じゃあ、玲音はなんで麗華さんと抱き合ってたの?」

「それはあっちが……」

「言い訳は聞かないから。本当は麗華さんみたいな綺麗な人が好きなんでしょ」

「なんでそうなるんだよ!」

「玲音なんてしらない」

「はあ?最後まで話聞けって………」

私は玲音の話を無視して教室へ戻った。