幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。

蓮常寺くんは飽きれ気味に言った。

「そんな奴なのにこんなにも惚れる俺らってバカだよな」

「ですね」

玲音も麗華さんも私たちの心を乱すのが得意なのかな。

怖いだけかと思っていたのに、蓮常寺くんって私と考え方似てるな。

それに同じような人を好きになるってことは気が合うんだよね!

「そろそろ敬語やめない?それに名前呼びにしよ」

「はい……じゃなくて、うん!」

時計に目をやると十分程経っていた。

「そろそろ玲音のとこに戻るね」

「おう。また話そうぜ」

「うん!」

私は静くんと別れて玲音のとこに戻った。