幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。

玲音の部屋は私の部屋の隣だった。

早く気がついていれば、あんなもの見なかったのになと思った。

「遅くなってごめんね」

「いいよ」

玲音の部屋は黒がベースとなっている落ち着いた部屋だった。

「夜飯は当番制な?」

「え、無理!私、料理下手だよ?」

「下手でもなんでもいいから、りりのご飯食べたい」

こんな天使の瞳を向けられたら断れない。

「分かったわよっ!」

「やった」

玲音は私の料理下手なとこを見て冷やかしたいのかな。