早速、晴くんの家に行くことにした。

晴くんの家は山奥にあるらしく、行くのにすごく苦労した。

どんだけ奥にあるの。

晴くんの家の前まで行くと言葉を失った。

すごく大きな神社だったからだ。

晴くんってやっぱりスゴい。

ピンポーン。

「私、晴くんの友人の香月りりと申します。晴さんいらっしゃいますか?」

「はーい。呼びますね」

晴くんが来るまで玄関で待っていた。

「りりさん、どうしたの?」

しばらくして、晴くんが出てきた。

「玲音を助けてくれてありがとう。本当にありがとう」

私は深々と頭を下げた。

「顔あげて。助けたのは僕じゃない、りりさんだ。僕はただその手助けをしたまでだよ」

「…………ありがとう」

晴くんがいなかったら玲音を助けることは出来なかった。

「それとね、告白の返事なんだけど………」

「うん」

「私、玲音のことが好き。大好き。だから、晴くん、ごめんなさい」

「知ってたよ。僕は入井に勝てないことぐらい。だから大丈夫」

「本当にごめんね……」

晴くんはいい人だって分かってる。

でも、気持ちには答えられない。

「これからも友達でいてよ。りりさんとは仲良くしたいんだ」

「………うん」

晴くんはそう言ってくれたけど、こんな私でいいのかと思った。