幼なじみの吸血鬼くんが本気を出したら。

朝食後、玲音の様子を見に行った。

玲音は三階にあるベッドルームで眠っている。

ベッドルームの窓は空いていて、春風が吹き付けていた。

もう春なんだな。

なんて思ったけど、意外に吹き付ける風は冷たかったため、窓を閉めた。

玲音にかかっている毛布をかけ直した。

「玲音、呪いに負けないで」

そんなことしか言えない自分が無力で情けない。

私も呪いに勝つ手伝いをしたいな。

色々、玲音のために出来ることを考えた。

あの本を読み直してみよう。

私はすぐに書斎に向かった。