私たちはそのまま観覧車を降り、その後解散した。

私は何も話す気にはなれず、ただ黙っていた。

「………五鬼継のことでも考えてんの?」

「まあね」

玲音は自分で聞いてきたのにむすっとした。

「俺のことだけ考えてりゃいいのに、他の男のことなんて考えんな」

「そんなこと言われても」

「俺のことだけ思ってない奴の血なんて飲まねぇからな」

つまり、私の血が美味しくなるためにそう言ってるの?

「玲音にとって私は何?」

「………何だよ急に」

「都合のいい食料なんでしょ?それなら私の気持ち、かき乱さないでよっ!」

「おい!りり、待てよっ!」

私は走って洋館まで行った。