誰も動こうとしなかったので皆を急かした。

「何か乗らない?」

「そうね。入井くんは何に乗りたいの?」

「ジェットコースター」

「りょーかい」

俺と水原は歩き出した。

親しみやすいな。

さすがりりの親友。

「りりさん、ジェットコースター平気?」

「うーん。普通かな」

「僕もなんだ。二人で待ってる?」

「あ、いいね」

よくねぇよ。

後ろで会話を聞いていた俺はムカついた。

五鬼継の思惑通りにはならねぇ。

「それなら、俺と二人で待とうぜ。話したいこともあるし」

水原は察したようだった。

「そうね。りり、行きましょ」

「え、待ってよ魁李!」

俺と五鬼継は近くのカフェで話すことにした。