私はダンスに誘われない

「は?何言ってンの、失礼すぎ」
中田くんは右手を腰にあてて、眉間にしわを寄せた。

「ちょっとォー、航大くんになれなれしくしないでよー!」
どこからかまた女の子がやってきて、中田くんのそばにピッタリとくっついている。
同じクラスの田村(たむら)さんだった。

「航大になれなれしいのは、そっちでしょー!」
香川さんと田村さんが中田くんをめぐって言い争いをはじめ、私はその場を離れた。

だって関係ないし。


正直言って学校には馴染めていない。
これから3年間ぼっちでも構わないと思った。
……あんな思いするくらいなら、今のままでいいの。


教室に鞄を取りに行き、そのまま学校を後にした。
通りを歩いていると、タッタッタッと足音が近づいてくることがわかる。