確かに。


そんな話があればネットで検索したときにすぐ出てきそうだ。


それに、本格的なホラースポットとして有名になっていてもおかしくない。


「とにかく、この子が池の中にいることがわかったんだから、供養してあげられるんじゃない?」


早口に言ったのは美奈だった。


美奈は青ざめていて、一刻も早くこの事態を終息させたいのだという気持ちが伝わって来た。


「あたしも、供養することには賛成する。だけど、この赤ん坊が誰なのかわからないんだよ? そんな状態で供養するって言っても、無理な気がする」


あたしは素直な感想を口にした。


あたしがこの世に未練を残して浮遊霊になっていたとしたら、やっぱり自分のことをしっかり理解してくれている人に会いたいと願う。


「この写真から赤ん坊が誰なのか特定できればいいけど、それは無理そうだぞ」


知樹がため息交じりに言った。


写真に写っている赤ん坊は、性別の判断もできないくらい幼く、クシャクシャに顔をゆがめているため、特定することは難しそうだ。


「とにかく、今は手を合わせるくらいしかできないね」