大きなショッピングモールが見えるその場所は、以前きた時よりも更に水がよどんでいるように見えた。


あたしたち4人は手前で立ちどまり、ジッと緑色の水面を見つめた。


風が吹いていないため少しも揺れていない。


「ここまで来たけど、次はどうするの?」


あたしは、誰ともなしに聞いた。


「わからない。本当だったら供養とかしたらいいんだろうけど」


知樹が首を傾げて答えた。


供養すると言っても、ここで誰が亡くなったのか、亡くなった人がいるのかどうかすら、わからない。


だけど、あたしたちがこんな目に遭うということは、なにかがあるということなんだ。


そう考えた時、不意に夢で見たことを思い出していた。


「みんなにも言ったと思うけど、あたしこの場所を夢で見たの」


「赤ん坊を抱っこしてたって話だろ?」


知樹の質問にあたしは頷いた。