水の中には時々黒い物体が混ざり、ドロドロと足元を濡らして行く。


黒く長い物体が髪の毛であることはすぐにわかった。


同時に甲高い悲鳴を上げる。


髪の毛は排水溝の蓋に絡み付き、山のように膨れ上がっていく。


排水されなくなった緑色の水が足元に溜まっていく。


「いや……!」


次の瞬間、あたしは意識を飛ばしていたのだった。