見ツケテ…

短い会話を交わして自分の席へと戻って行くクラスメート。


あたしは視線を知樹へと戻した。


「土日、休みになったの?」


「そうみたいだな」


古代高校のサッカー部は全国大会に行くほど有名なので、休みはほとんどない。


知樹もサッカー漬けの毎日で休日にみんなで遊びに出かけたことがなかったのだ。


「じゃあさ、みんなで遊びに行こうよ!」


あたしの気持ちを代弁するように美奈が言う。


あたしはうんうんと大きく頷いた。


「いいなそれ! 俺行ってみたいところがあったんだよなぁ」


直弘がそう言い、スマホを取り出してなにか調べ始めた。


「これこれ、先週できたばかりのショッピングモール!」


スマホ画面にショッピングモールの公式ホームページを表示させて、言った。


「これ知ってる! 西日本最大級のショッピングモールでしょ?」


美奈がすぐに食いつき、直弘と2人で楽しそうにおしゃべりを始めた。


「知樹はどう? こういうところって興味ある?」


「もちろんあるよ。ここって有名なスポーツメーカーが集まってるんだろ?」


知樹は直弘のスマホを操作しながら言った。


「そうなんだ。それなら良かった」


できれば知樹の楽しそうな顔が見たかった。