中に入ると知樹と直弘の2人はすでに登校して来ていた。


「お、おはよう」


知樹と目が合い、たどたどしく言う。


「おう」


知樹はいつも通りの反応だ。


直弘と美奈も普段通りに見えて、自分1人が意識し過ぎているように感じられた。


「じゃあ、記念写真でも撮るか!」


突然そう言ったのは直弘だった。


「記念写真?」


あたしが聞くと「そう。俺たち4人の記念写真」と、言って来た。


それって、付き合い始めた記念ってことでいいのかな?


あたしはそう思い、チラリと知樹を見上げた。


知樹はあたしの手を握り、教室後方へと歩いて行く。