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それからあたしたち5人は、隣街へ向かうバスの中にいた。
館下先生に話を聞きながら、移動するほうが早いということになったのだ。
「女の名前は吹田友江(スイタ トモエ)まだ20代だ」
「館下先生の恋人ですか?」
知樹の質問に、館下先生は頷いた。
「でも、館下先生は結婚してるじゃないですか!?」
あたしは思わず声が大きくなっていた。
結婚しているのに他の女性と関係を持っていたという時点で、あたしにとっては許せない行為だった。
「そうだ。結婚しているのに他にも恋人がいたんだ。なにが悪い?」
途端に開き直られて、胸の奥がムカムカした。
奥さんはこんな男のどこが良かったんだろう。



