見ツケテ…

館下先生は文句を続けながら車に近づいてくる。


知樹と直弘の2人が目配せをするのが見えた。


次の瞬間だった、2人が同時に車の陰から飛び出したのだ。


あたしと美奈もそれに遅れて館下先生の前に飛び出した。


油断していた館下先生は唖然とした表情を浮かべていて、その隙に知樹と直弘の2人に組み敷かれていた。


「なにをするんだお前ら!!」


「それはこっちのセリフですよ」


知樹が館下先生をうつ伏せにして両手で砂利に押さえつけ、その背中を直弘が膝で押さえつけた。


これじゃ筋肉質な館下先生でもビクともしないだろう。


「俺たちを殺そうとしただろ」


「なんのことだ?」


直弘の質問に館下先生は鼻で笑った。