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保健室から出て来たあたしたちは、1度教室へ戻って鞄を取るとすぐに昇降口へと向かった。


「これからどうする気?」


あたしが聞くと「館下先生の家に行く」と、知樹が答えた。


「館下先生の家に行って、洗いざらいしゃべってもらう」


「そんなことができるの?」


自分の罪を隠すために生徒の命を狙うような人間だ。


簡単に話を聞きだせるとは思えなかった。


「保険の先生が言ってただろ。直弘の制服には犯人の指紋が残ってるって。それを脅しに使うんだ」


「脅し!?」


直弘が驚いた声を上げた。


「うん。警察に持っていかれたくなければ、全部話せって言うつもりだ」


「そんなの危ないよ!」


そう言ったのは美奈だった。


館下先生を脅したりすれば、余計に自分たちに危害が加わるかもしれない。


「大丈夫。女子たちは外で待機して、何か異変があったらすぐに警察に通報してほしい」