──ギイ。
と、突然ドアの寂れた音がして、驚いて反射的に振り返る。
「……開いてんのかよ、珍しい」
そこから現れたのは永遠くんで、私は目を見張る。ミルクティー色の綺麗な髪が、太陽の光で透ける。
「……なん、で」
「ん、これ」
永遠くんが差し出したのは真っ赤なりんご飴。割り箸に刺さった小さなリンゴが、飴に包まれてつやつやと輝いている。
「……何、これ」
「りんご飴だよ。見ればわかるだろ」
こんなのも分からない馬鹿なのか、って信じられない顔をする永遠くん。
違うよ、そうじゃなくて。
「食いたいって言ってただろ」
「っ、無理だって、言った」
「……そうだっけ?」
私の隣に来て、フェンスに寄りかかって座る永遠くん。
自分の分のりんご飴の袋を破って、カリッとかじる。
「あま」ぺろ、と薄い唇を舐める仕草が、色っぽくてびっくりしてしまった。



