氷点下できみを焦がしたい




「……これ」



永遠くんが、そっぽを向いたまま、ぶっきらぼうに渡してくれたのは永遠くんとお揃いのキャラクターのサングラス。



「え、これって」

「欲しそうな顔してなかった?」


気付いてて、くれたんだ。
別にサングラスが欲しかったわけじゃなくて、永遠くんとお揃いが羨ましかっただけなんだけれど。


「……ありがとう」



お礼を言ったら、永遠くんから返事はなくて。また窓の外を見て、何か考えているみたいだ。





「お前、真緒のこと好きなの?」



左隣にいる私とは真逆の窓を見つめながら、永遠くんが呟く。

目が合わない。だけど手首は緩く握られたままで、逃げ場がない。

こんな状況だって、近すぎてたまに触れる腕と腕にドキドキしてしかたなくて、悔しい。




「……永遠くんに、関係ないもん」




永遠くんは、莉緒ちゃんが大切で。
莉緒ちゃんは、永遠くんが好きで。


私が出る幕なんて、最初から用意されてなくて。

それなら早く、言ってくれたら良かったのに。


どうして私をデートに誘ったりしたの?
どうして文化祭でりんご飴食べてくれたの?
どうして、私を抱き枕になんかしたの?


どうして、必死に走って観覧車まで追いかけてきたの……?



「関係ない」って言ったら、永遠くんは怒った顔でこっちをちらりと見た。

初めて目が合ったのに、怖い顔しないでよ。