氷点下できみを焦がしたい






「羽瑠ちゃん」



並んで5分くらいしたら、真緒くんがやってきた。


「あ、真緒くん。どうしたの?」

「1人じゃ持ち切れないかなと思って手伝いに来た」

「そっか、ありがとう」


真緒くんは少し目を逸らしてから、へらりと笑う。


「嘘、心配だったから見にきた」

「え……」


「ごめんね、莉緒が失礼なことばっかりして。感じ悪いよね。

いつもはあんな感じじゃないんだけど、親の再婚のことでナイーブになってたり、永遠が他の女の子と仲良くしてるってことに焦ってるんだと思う。ごめん」


「だから、なんで真緒くんが謝るの?
……永遠くんの大切な人は莉緒ちゃんなんだなって、目の前で見ちゃうのはちょっと寂しいけど。でも、しょうがないって思ってるから……」


だから、大丈夫。


そう言おうとしたのに、言葉が出てこなくて。

その代わりにぽろっと、涙が頬にこぼれた。