氷点下できみを焦がしたい


だけど……。




「ねえ永遠、幼稚園の頃にみんなで来たの覚えてる?うちの家族と永遠も一緒にここに来たよね!」


「あー、そうだったな」


「あの時、真緒がお化け屋敷が怖くて泣いちゃったんだよねー、面白かった」

「余計なこと思い出すなよ、莉緒」




昔、3人でここに来たことがあるんだなぁ。
幼なじみだって言ってたもんね。


……羨ましいなぁ、私の知らない永遠くんを知ってるなんて。


私の知らない永遠くんを、きっとたくさん知ってる。

永遠くんも、私のことより莉緒ちゃんのことのほうがたくさん知ってる。


そんなの出会った時期が違うんだから当たり前なんだけど、どうしようもなく悔しかった。




「ねえ、疲れたから休憩しない?」

「わがままばっかり言うなよ、莉緒」

「うるさいよ真緒」



疲れたらしく、ベンチに座って休む莉緒ちゃん。つられるようにみんなもベンチに座る。



「あ、じゃあ私ジュース買ってくるよ!」



そう言って、1人でジュースやチュロスを売っているワゴンに向かう。


……なんだか、居心地が悪かったから。

私の知らない話で盛り上がる3人を見ていたら、邪魔なのは私なんだなって、思ってしまったから。



列になっていたので、そこに並んでほっと息を吐く。

……なんか、ちょっとだけ疲れちゃったなぁ。

永遠くんとは今日、ほとんど話していない。
私の隣にいるのはずっと真緒くんで、永遠くんの隣にいるのは莉緒ちゃんだ。