「永遠くん、真緒くん、2人とも今帰りなの?」


今日は生徒会の仕事がないのでそう聞いてみると、永遠くんだけがうなずいた。
真緒くんは首を振る。



「俺はこれからクラスの奴らとサッカーして帰る。また明日な〜!」


そう言って校庭のほうに走って行った真緒くんは、先に着いていたらしいクラスメイトの男の子たちと楽しそうに笑っている。

永遠くんと2人残されて、ちらりと隣の彼を見た。


「帰るか」


永遠くんの言葉に、うなずいて隣を歩く。


一緒に帰っていいんだ……!
永遠くんの言葉が、永遠くんと一緒に帰れることが嬉しくて、ぱあっと顔が明るくなる。




「……あのさ、羽瑠」


「うん?」


「この前のお詫びに、これ」



永遠くんがバッグから取り出したのは、遊園地のチケットだ。
国民的人気キャラクターのいるテーマパーク。


「貰ったんだけど、一緒に行く?」




「え……いいの!?行きたい!」



そのテーマパークは大好きだし、そもそもそんな本格的にデートみたいなところに一緒に行けるの!?