氷点下できみを焦がしたい



そのまま廊下を歩いて、たどり着いたのは生徒会室。誰もいない生徒会室のドアをガラリと開けて、永遠くんに続いて中に入る。


「何か仕事?」

「いや、落ち着いて話せるのここくらいしかないから」


確かに、廊下を歩いている時も永遠くんは先輩たちからきゃーきゃー言われて話しかけられていた。

心が休まる瞬間がないって、なんだか可哀想かもしれない。




「あの、さ」


ふたりきりの生徒会室。
カチ、カチ、と規則的な時計の音だけが響く。


「……この前はありがとな」


照れくさそうに、目をそらしながら。
それでもちゃんと伝えてくれる永遠くんに、思わず頬が緩む。


「うん、元気になってよかった!」

「看病ももちろんそうだけど、父親のことも」

「え……あ、ちょっと余計なこと言ったかなって、思ってて……ごめん、部外者なのに」



いくら永遠くんが寂しそうにしているのを見たからと言って。
初対面のお父さんにあんな説教みたいなことするのは、失礼だったと反省していた。