氷点下できみを焦がしたい




そっと、永遠くんの髪に触れる。
柔らかいそれは、私の指をさらりとくぐり抜ける。

伏せていた永遠くんの目がゆっくり開いて、それでもまだとろんとした瞳が私を捉える。




「──羽瑠」


「え、」

「って、俺も呼ぶ」

「う、うん……」



びっくりした……。

戸惑いながらも私がうなずいたら、満足げにわらって、目を細めた。



ドキドキしちゃう。
好きな人が呼んでくれただけで、自分の名前、こんなに大好きになれちゃうんだ。



「……真緒ばっか、呼んでて、むかついてた」



なんだか可愛い永遠くんは、ぽつりぽつりと言葉を紡ぐ。


なにそれ、可愛い。
ヤキモチ妬いてくれたって、期待しちゃうよ。


意識が朦朧としてる中で呟いた言葉は、本当なのかわからないけど。

熱に浮かされただけかもしれないけど。


それでもとびきり嬉しかったから、心の宝箱にしまっちゃうよ。