氷点下できみを焦がしたい




「ねえ、永遠くん」


きっと永遠くんは、意識がはっきりしていないから。

きっと起きた頃には、私が言ったことも忘れていると思うから。

ていうかそもそも、聞こえていないかもしれないから。




「……本当に私は、今のままの永遠くんが大好きだよ」

「……」


だからこんな時くらい、永遠くんが不安な時くらい、恥ずかしいこと言ってもいいよね。



「私も、真緒くんも、莉緒ちゃんも、みんなそうだよ」


永遠くんは、目を閉じたまま。
起きてるのか起きてないのかわからないまま、私の隣に寝ている。



「だから、永遠くんも自分のこと認めてあげてね」



永遠くんは、お父さんに認めてもらえてないと思っているんだろう。

理事長であるお父さんのために、完璧な自分でいなきゃいけないって。


……だからきっと、本当は誰よりも自分のことを認められないんだ。

本当は、私たちが思うよりずっと、永遠くんは弱くて寂しがりやなのかもしれない。