氷点下できみを焦がしたい



「小さいとき、テストでいい点とったら『さすが俺の息子だ』って褒めてくれるのが嬉しかったから。だから、また褒めてもらいたくて、色々やるようになった……気がする。

理事長の子供だからって先生たちも期待するし、周りにも王子だって騒がれて、今さら本当の俺なんて誰も求めてないだろ」


「そんなわけ……」


「だから、こんなことで風邪ひいてたら、だめなんだよ」



こんなに自分のことを喋ってくれたのは、熱のせいだろう。
そしてこの言葉はきっと、いつも隠している永遠くんの本心なんだろう。



初めて見た、弱った永遠くんは。
なんだかいつもより小さく見えて、その寂しそうな背中は留守番中の子供みたいで。


思わずその身体を抱きしめる。



「っ……笹木、」


驚いた顔する永遠くんが、消えちゃわないように、ぎゅっと。
抱きしめた腕の中の永遠くんは、あったかくて、熱くて。




「永遠くんは、誰よりも頑張ってる」

「……」

「誰にも文句なんか言わせない!
永遠くんは頑張ってる、これ以上ないくらい頑張ってるよ」