「……どうして、そんなにいろいろ頑張るの?」
ふと聞いてみたら、永遠くんはうどんを食べながら、ちらりと視線を私に向けた。
「そんなに頑張れてないよ」
「生徒会長もやって、成績もトップで、性格も王子様でしょ?王子さまは本性じゃないけど……」
王子さまは本性じゃないけど、のところで「おい」と低い声で怒られてしまった。
少し考えたように黙ってから、永遠くんは小さな声でつぶやいた。
「父親に、認められたいから」
「え……」
その表情がなんだか寂しそうで、私まで苦しくなる。
完璧に見えるきみもまだ子供なんだって、そう思った。
「いい成績取って、生徒会もやって、そうすることが当たり前だったから」
うどん口に運ぶ手をゆるめて、永遠くんが切なそうに目を細める。
お父さんが理事長だから。
昔から完璧であることが当たり前になっていたのかもしれない。
お母さんはいないって言っていたよね。
いつ来ても永遠くんしかいない、広すぎるこの家。



