指輪の魔法がとけた時

私たちがベッドから抜け出したのは、すっかり陽が上がりお昼になっていた。

「あすかのことは食べすぎて満腹だけど、いーかげん腹へったな」

腕を引かれ抵抗する私を無視してバスルームに連れ込まれる。

頭の先から爪先まで綺麗に洗われてその間も絶え間なく私にキスを落とす。

くすくす笑いながら私もお返しに洗ったが、大きな慎を洗うのは大変だった。

「慎って本当にキス魔」

「仕方ないだろ、あすかが可愛くて大好きで仕方ないんだから」

長い髪を乾かしてくれる優しい手が時々頬を撫でる。