恋色に染まっていく

涼ちゃんは制服のセーターの袖で私の涙を優しく拭いてから、自分の涙も拭う。

「ハンカチ、なかったから」
えへへ、と笑う涼ちゃん。

それからギュッと優しく私を抱きしめた。
涼ちゃんの心臓の音が、私のそれと重なる。


速いリズムなのに頭の中がぼんやりしてしまう。


顔を少しずらして、涼ちゃんの顔を見ようとしたけれど、涼ちゃんの首から耳の辺りしか見られなかった。

でもそれで充分。
胸の奥が痛いくらいにキュンとした。


涼ちゃんの肌が、恋色に染まっていたから。