恋色に染まっていく

な、何!?
どうしちゃったの!!

昨日は私が告白したって信じないで「冗談」なんて言ってたくせに。


そんな甘い声、ずるいよ。


『可愛い』なんて、今まで言ってくれたことなかったじゃん!



「桃ちゃん」

涼ちゃんが何か言おうとしている。

期待と不安で、頭の中がグルグル回る。
「何?」
と涼ちゃんを見る。

すると涼ちゃんがフリーズした。
私を見る涼ちゃんの瞳が、だんだんうろたえていく。


ーーなんだ?


その瞬間、大好きな少女漫画を読み終わってすぐにトイレに行った時みたいに、甘い雰囲気が一瞬でリアルな世界に消え去ってしまった。


「やっぱり、ちょっと待って」

そう言った涼ちゃんは私の手を離してしまう。